「腺友倶楽部」では、前立腺がんに関する
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最終更新日:2022年12月19日
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1.会員の方が前立腺がんに関する書籍を出版されました。タイトルは「一流の前立腺がん患者になれ!―最適な治療を受けるために」です。国内外の査読のある最新医学論文に記載されているエビデンスを基にして、治療法の比較とその予後の違いを記載しています。 2. 最近、医薬品に該当しない成分、体内に存在する成分、例えば、ケトン体(BHB)、メラトニンなどが、その成分単独、或いは、他の成分と併用することにより、大きな抗がん効果を生みだすことが、信頼性の高い科学雑誌に報告されました(ニュース)。その一つの論文のリ…
1.中野俊夫さんの終末医療報告 PDF版はこちら
前立腺がん転移に対する将来の治療法の考察 将来の治療法について考察する前に、新たな治療法として、脚光を浴びている225Ac-PSMA-617治療について述べたいと思います。「転移後の治療」の項で記載していますが、この治療の中核をなすのが、PSMAと呼ばれる、前立腺細胞の表面に存在する糖たんぱく質です。225Ac-PSMA-617治療は、PSMAに強固に結合するリガンドにアルファ線を放出するアクネチウム-225結合させたものです。 このPSMAの発見は、今を遡ること26年前の1993年でした。ヒ…
本記事は、医療者向けの記事であることにご留意ください。
これまでのPSMAの分子標的治療をスライドに纏めました。 論文 225Ac-PSMA-617/177Lu-PSMA-617 tandem therapy of metastatic castration-resistant prostate cancer: pilot experience としたタイトルで、European Journal of Nuclear Medicine and Molecular Imagingの雑誌に2019年11月に論文が公表されました。 概要 前立腺特異的膜抗原…
以下は、その特集記事を抜粋した日本語訳です。 前立腺がんの患者さんには、現在、数多くの治療選択肢があります。その中に、最も確立された治療法の一つとして、放射線療法の一種である、小線源療法があります。この治療法は、臨床医には人気がなくなってきているようです。 低線量率(LDR)小線源療法は、前立腺がん患者の治療に、これまで長い間使用されており、HDRタイプも臨床成績は有望です。 LDR/HDRは、単独で、または他の治療法と併せて使われています。 しかし、両タイプともその使用は減少傾向にあります。 …
全摘手術 前立腺がんの根治的手術療法として、「前立腺全摘除術」が行われます。前立腺全摘除術は、全身麻酔をした上で、開腹して前立腺と精嚢を切除し、さらに膀胱と尿道をつなぎ合わせる手術です。手術方法には開放手術、腹腔鏡手術、内視鏡下ミニマム創手術、ロボット支援下手術があります。 手術時間は通常3~4時間程度で、2週間程度の入院が必要になります。 体への負担が大きいため、高齢者や全身状態がよくない人には適応しません。全身状態が良好で、余命が10年以上見込める患者さんに行うべきと考えられています。 …
ホルモン療法 前立腺は男性ホルモンであるアンドロゲンの影響を受け増殖します。前立腺がん細胞も同様にアンドロゲンの影響を受けます。そこでアンドロゲンの分泌や働きをブロックして、がんの増殖を抑えようというのが、ホルモン療法です。 (参考サイトhttps://juntendo-urology.jp/treatment/pharmacotherapy/) ① ホルモン療法は脳の下垂体に働きかける薬剤を注射することで、精巣からアンドロゲンが分泌するのを抑える方法と、②「抗アンドロゲン剤」を内服して、アンド…
手術療法のみを受けた場合 一般的に、2~4週あけて測定したPSA値が2回連続して0.2ng/mLを超えた場合、再発の疑いがあると考えられ、救済療法(再発した際に行う治療)として放射線治療や内分泌療法が検討されます。放射線治療を始める場合はPSA値0.5ng/mL未満の段階で開始することが勧められます。また、PSAが倍の値に上昇するまでにかかる時間(倍加時間)が10カ月以内、またはグリーソンスコアが8~10などの場合には、内分泌療法が検討されることもあります。
治療後のPSA最低値から2ng/mL以上の上昇がみられると、再発の疑いがあると考えられ、それぞれの状況に合わせて経過観察や内分泌療法などが検討されます。
Prostate Cancer, Version 2.2019, NCCN Clinical Practice Guidelines in Oncology 前立腺がん治療 JNCCNガイドライ2019年5月に発表されました (https://jnccn.org/view/journals/jnccn/17/5/article-p479.xml) 上記に記載された重要なところを以下の様に抜粋しています。 Patients with regional or metastatic prostate …
去勢(ホルモン)抵抗性前立腺がん/転移癌の対策 新規ホルモン薬剤を含め、ホルモン薬剤の加療を行なっても、PSA値が上がってきた場合は、抗がん剤のドセタキセル/カバジタキセルの治療となりますが、延命効果は、中央値で約一年です。 もう一つの追加的方法は、放射線照射による方法です。転移箇所が少なければ、外部照射を行います。もし、転移箇所が多い場合は、ゾーフィゴと呼ばれる放射性医薬品を使います。 ゾーフィゴはアルファ線と呼ばれる放射線を出す「ラジウム-223」という放射性物質が含まれています。このラジ…
前立腺がん転移の検出 前立腺がんは、前立腺内にとどまっている非浸潤がんから、進行すると、前立腺の外側を覆っている被膜を破って、精嚢など近縁組織に広がる浸潤癌となります。さらに、周辺のリンパ節へ転移し、ついには、前立腺から離れた臓器に転移します。これを遠隔転移と呼びます。遠隔転移の場所は、ほとんどの場合は、骨です。前立腺がん治療において、遠隔転移がなければ、全摘手術、放射線治療などで根治を狙うことができます。 遠隔転移している場合は、ホルモン療法と抗がん剤治療しか、現在のところありません。近い将…
化学療法(抗がん剤)による治療 前立腺がんが進行し、ホルモン療法が功を奏しなくなった場合は、つまり、ホルモンに反応しなくなった前立腺がん(去勢抵抗性前立腺がん: CRPC)となった場合は、細胞増殖阻害剤の一つである、微小管阻害薬(タキサン系)が癌の進行を食い止めるために、用いられています。場合によっては、ホルモン療法と並行して、抗がん剤治療も行われています。 作用機序 本剤は細胞分裂に重要な役割を果たす微小管の重合を促進し(脱重合を阻害し)微小管の安定化・過剰形成を引き起こすことにより、細胞分…
各種手技の成果の比較 以下に2016年現在の各術式(手技)の治療成績の資料を示します。 Prostate Cancer Treatment Research Foundation(前立腺癌治療調査財団) 日本語訳・監修:カリフォルニア大学サンフランシスコ校 泌尿器科及び放射線治療科 教授 篠原 克人 2000~2015年12月の期間に発表された前立腺に関連する論文は44,900編 このうち1,415編は、治療成績について報告 208編が本研究グループの審査基準に合致し、本研究の対象とし…
放射線治療 1. はじめに 放射線量を示すGy(グレイ)という単位は、吸収線量といわれ、放射線が物質(人体も含む)にあたったときにどれくらいのエネルギーが吸収されたかを示す単位です。放射線治療は、放射線のもつ電離作用を利用します。これにより、細胞内にある遺伝物質DNAが切断され、細胞は増殖することが出来なくなり、死んでしまいます。 放射線照射は物理量なので、照射量が閾値(しきいち)を超えればすべての細胞が死滅します。放射線の照射エネルギー総量ではなく、その閾値Biological Effecti…